住宅などの建物を建築する時は最終の完成形をイメージするために、手書きのデザイン図が作成されます。
ただ、最近では「CGパース」が制作されるようになっています。
CGパースを利用することで、瞬時に完成形をイメージできるようになりました。
●CGパースとは
CGパースとは、建築物の「完成予想図」のことであり、コンピュータの3D技術を駆使して描画されたデザイン図を指します。
CGパースは建築物を設計する際に必要となるもので、デジタルが普及した現在では利用することが一般化しています。
特に、建築業界では「建築CGパース」と呼ばれるものを作成します。
建築CGパースとは、「建築物の完成予想図を立体的に表したもの」のことです。
従来、建築物の設計は2DCADなどを使用して、平面的に作成するケースがほとんどでした。
ただ、設計者とは違い、一般市民は設計図に記入されている寸法や材質などから建築物の完成図を想像することができません。
そこで、一般市民でも見ただけで建物の完成形を想像できるようにしたのが建築CGパースです。
●建築CGパースのメリット
建築CGパースには以下などのメリットがあります。
1)感覚的に分かりやすくなります。
2)修正の手間がかかりません。
3)容易に調光やスケールのシミュレーションができます。
4)感覚的に分かりやすくなります。
建築CGパースは立体的に表現されているため、言葉で説明されなくても間取りなどをすぐにイメージできます。
直感的に理解できることで、部屋のインテリアや、家具の配置などを決めやすくなります。
5)修正の手間がかかりません。
CGパースを修正するにしても、全てを描き直す必要がありません。
手書きの図面を修正する場合は1から描き直すことになり、それだけ時間と労力がかかります。
一方、CGパースだと、修正部分だけを描き直して上書き保存すれば完了です。
当然、コンピュータで簡単にできるため、手書きのような人件費の増加という問題が生じません。
6)容易に調光やスケールのシミュレーションができます。
光の入り方や、昼夜の雰囲気の違い、スケールなどのシミュレーションを容易にできます。
建築CGパースはコンピュータのメリットであるシミュレーション機能を活用することができます。
光源における時間的スパンをアニメーションで再現することもできます。
シミュレーション機能によって、実際の建物での生活を描き出すことができます。
●建築CGパースの効果的な使い方
建築CGパースが利用される場面には以下などが挙げられます。
1)建築設計のプレゼンテーションや検討
2)建築物の広告・宣伝
3)顧客との意見交換
4)建築設計のプレゼンテーション、企画検討
新しく建築物を作る際はスケールや仕様、間取りなどについて、各セクションの担当者で企画会議が開かれます。
その際、平面図や言葉による説明では意図が明確に伝わらず、認識の違いの生じる危険性があります。
建築CGパースを利用すると、誤解の発生を抑えられます。
5)建築物の広告・宣伝
新しい分譲住宅を建てる場合に、完成形を建築CGパースにして発表することで、入居者への説明時間を短縮できます。
また、思っていたデザインと違うというような応募者からのクレームの発生も防止できます。
6)顧客との意見交換
住宅やオフィスを建設する際は顧客とデザインや間取り、建築材料などについて意見交換をします。
ただ、打ち合わせるにしても平面図だと、顧客が理解できないことで話が進まないことが懸念されます。
建築CGパースを利用すると顧客の理解が早まり、打合せがスムースになります。
●まとめ
建築CGパースとは、建築物の完成予想図のことであり、コンピュータでもって立体的にデザインされているのが特徴です。
建築CGパースがあれば、現物が出来上がるのを待たなくても、事前に建物の内容を把握できます。
利便性と創造性の高い建築CGパースは、建築物の企画からデザイン設計、プレゼンテーションにまで幅広く利用されています。